日本人の女の子を落とすには血液型別性格判断の話が有効だ……これは主に欧米系の男性にとって定説となっている、らしい。
政治にも国際情勢にも興味のない「カラッポ」な日本少女達が、血液型の話になると目の色を変えて会話に参加する、どころか自分から喋ってくれる魔法の話題、というわけだ。

外国に住む我が友人はこの定説を日本の恥だと思っていて「何で根拠のないこと言うのかしら」などと御立腹であった。
中学・高校と学校に内緒で占い系の商売をやっていた傑物の彼女が、である。
きっと屈辱的な扱いをされたのだろう。
そもそも人間を4つの型に当てはめる考えというのは究極のレッテルなのかもしれない。

それでも私は血液型の話=頭がカラッポの会話だとは思わない。よく知らない他人と会話をするとき、血液型の話はネタの一つとして知っておいて損のない話法だからである。
別に詳しく語る必要はないのだ。
こちらが知らなくても相手が知っている場合も多い。
血液型の話をきっかけに趣味の話に持っていけたりもする。
なるほど、4分類はとても危険な考えかもしれないが、そもそも人は「何か」をカテゴリー分けせずにはいられないのが真理なのではないか。
血液型と性格に関連性が無くても結構な話なのである。
もはや日本では血液型の話はカルチャーのひとつ、だと言えるだろうし。

血液型と性格に本当に関連性がないのだろうか…そう考えた動物行動学を専攻する女性がいた。
その名も竹内久美子さん。有名な筋にはとっても有名な人である。
たしか現在「週間文春」にて連載ページを持っているはずである。
平成六年に初出され、平成十一年に新潮社にて文庫化された『小さな悪魔と背中の窪み』では、血液型と性格について面白い説を提示している。
実は血液型と病気の間には深い関係がある。
ある血液型の人間は結核に罹っても梅毒に罹っても重症化しないことが知られている。
この説を踏み台に、感染症系の病気の罹りやすさ難さが人間のライフスタイルに多大な影響を及ぼす限り、意識的であれ無意識的であれ、血液型は性格というものの方向を決めてしまうのではないか、という説を展開する。

まぁ乱暴な説だとは思いますが。
でもこう考えると血液型の話も少しは楽しくなってきませんか?

色んな方向から物事を検討していくと、知的興奮が得られるのではないかという話です。

コメント