さて、ぬりかべもハウルについて書こう。
 まだ見てないけど、頑張って書こう。 

 ぬりかべがハウルに、というか宮崎監督作品に期待していることは、単にアクションシーンの爽快さ、これだ。特に空中戦、空中戦がなければ宮崎監督作品ではないと言っても過言ではない。そう思っている。

 目を瞑れば、思い出す。
 コナンとバラクーダ船長、ジムシーが大立ち回り、巨大爆撃機ギガント、ついに墜落。
 ナウシカでは、ガンシップがコルベットを一発粉砕。その後、ユパ=ミラルダが二刀流で乗り込み、「降伏せよ、コルベットは最早戻らぬ」
 ハクは紙人形に追いかけられビュンビュン逃げ回り、大口開けたトトロは木の葉を巻きながら大空高く飛び立つ――
 これ無くて宮崎監督作品とは言えない!
 ほのぼの悲しいだけが見たいなら高畑監督作品を見ていればいい。ぬりかべは空中戦が見たいんだ――!!

 一応、にらに空中戦はあるかと確認してみた。
 すると驚いたことに、
「ないです」とキッパリ
 そんなわけないだろう、空中戦のない宮崎作品なんて嘘だろ、と涙声で詰め寄ると、にらは考えた素振りを見せて(あくまで素振り)
「はは。あったかも。てゆうか、あったと思います。サホさんも日記帳にそんなこと書いてたような、う〜ん、気がするから」
 お、お前は〜、己の目でハウルを見てきたんではないのか?!(←涙声)
「え、そうですけど、空中戦にもいろいろあるし」
 空中戦は空中戦だろうが! 空中なんだよ。空中で戦うと書いて空中戦だよ、頼むよ。
「わたしの記憶って、ほらどことなく曖昧だし。サホさんの方がしっかりしているし」
 サホさんの日記に書いてあるってこと自体も、お前の記憶ではないのかよ?! まさか勘違いじゃないよな。
「そうか、なるほど」
 なるほどじゃないよ、頼むよ。

しかし、サホさんの日記を読み返してみると確かにあった。
(…宮崎作品ならではの空での物語展開には目を奪われましたしね)
 あった。確かにあった。短いものの、目を奪われたとある! 空での物語展開というのになんとなく一抹の不安を感じるが。まぁいい。これだ、空中戦あるぞ。ぬりかべ、ちょっと安心。

 でもって、ぬりかべはストーリー自体はほとんど興味なし。
 面白ければ儲けものかな、それぐらい。怪獣映画や特撮ヒーローを見に行くのに、感動を求めてもしょうがない、すばらしい怪獣が見られればそれでいいじゃないか、そんな心境。

 正直言うと、もののけ姫の後遺症がまだ抜けてなかったりする。あれは非道かった。終わった後も呆然としてスクリーンを「まさかこれで終わりじゃないよね」と見続けていたぬりかべ。未完成にもほどがあったと思う。しかも、宮崎駿が監督引退さえほのめかしていた作品だったから、騙されたという感覚はさらに残った。
 もうジブリには騙されないぞ、そう思っている。そう思ってみると、別に宮崎作品ではなかったが「耳をすませば」も面白く感じられた。「千と千尋」もかなり面白く感じられた。
 だからきっと、ハウルももの凄く面白く感じられるだろうと思っている。

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