お盆は母の実家に里帰りする。車で休憩なし2時間、海岸沿いにうねうね道を行く。
車の窓を全開にして、酔わないように息継ぎ。ス、ス、ハー。
まず墓参りから済ませて、祖父の家は山の上。
仏壇にお線香を上げて、祖母のところに行くと手作りのカップアイスをふたつ渡される。
ひとつは私の分、ひとつは近くの川で釣りをしている祖父のところに持って行く。
河口近くの川にかかる木の橋は、今にも崩れそう。
下を恐々見ながら歩いていくと、中ほどに祖父がひとりでのんびり糸を垂れている。
まだ釣果はないらしい。
このころはまだ怖いと思っていた祖父の隣で釣り糸が揺れるのを眺めながら、アイスを口に運ぶとシャクシャクのミルク味。
晩御飯は何かな?ミナ食べたいな。
ぼんやり糸の先の波紋を数えている。

***

先日、強制参加させられた(笑)セミナーで、
都会の子どもは、石を投げて遊ぶような場所がないから、
夏休みに田舎につれてきて海で思いっきり石を投げさせる「お泊り」計画を組むという話にとてもびっくりした。
一応「市」とついている所の生まれ育ちながら(ぶっちゃけド田舎ですが)、子どもの頃の石投げはあたりまえの風景だったからだ。
田畑や海が近くにあるわけではないが、石をなげる場所には困らなかった。
いっぱいいたずら悪さをしたなぁと思い出して、それがすごく贅沢な時間だったことに気付いた。
そういえば、小さい頃入り浸っていた駄菓子屋さんが今は駐車場になっている。
この辺も気付かなかっただけで、石を投げても怒られない場所はもうないのかもしれない。

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