移動手段はほとんど旅行会社にお任せで、秋芳洞〜下関のバスがどういうルートを辿るかなど、全く無関心だった私。下関駅から壇ノ浦古戦場址へはバスで「みもすそ川」停留所下車というのは調べてましたけど、まさか、そのバスもそこを通るとは微塵も考えてなかったのです。

日頃、海を眺めることがないので、たとえ車窓越しでも波が見られたら、それだけで感動するサホですが、目前に広がるそれが壇ノ浦かと思うと、それはもう感慨深くて! そこは古戦場址であり、浮かれるような場所でないのは理性では重々承知なのですが、感情がそれを軽く突破。
歴史ロマンを感じるとはこういうことなのかもしれない…と思いつつ、脳裏に描かれるビジョンが九郎さんだったり、ちもなのは、この私には無理からぬことでしょう(笑)

旅行会社にバスの乗車券を手配してもらっていたので、そこで途中下車することも出来ず、そのまま下関駅へと向かい、そこでちょっと遅いお昼を食べた後、ホテルへと引き返すついでに、家族も壇ノ浦と、安徳天皇が祀られている赤間神宮へ立ち寄ることに同意。
逸る心でまずは手前に位置する赤間神宮へ。竜宮城を彷彿とさせる“水天門”と書かれた朱塗りの門が目にも鮮やか。鳥居ではなく、そんな形の門なのは、海の中に都があると二位ノ尼に抱かれ、入水された安徳天皇が竜宮城に辿り着いたという意味が込められているそうで。

切なさを胸に本殿を参拝した後、奥の平家一門の墓所へ。清盛をはじめ、知盛や二位ノ尼たちの名の刻まれた年季の入った墓石が。でも、ここにはやっぱり敦盛のお墓はないのね。。。
けれど、宝物庫には、写しでしたが、敦盛が愛用したという“青葉の笛”が展示されていたんですよね。須磨寺に本物があるそうで、私の場合、訪れるなら、そちらの方がずっと近いのに、こんな遠くでレプリカを拝むことになろうとは(笑)それでも、敦盛くんスキーな私には結構感動的な展示♪

安徳天皇御陵を見て、神宮を後にしようとして、そこで水天門の下に“龍神池”があったことに気付きまして。遙か世界と龍神は切っても切れませんが、実は遙か3の安徳帝と入水という悲劇って、イマイチ、ピンと来ず、史実通りの最期ならちび白龍の方がビジュアル的にイメージしやすいなぁ、などと思いながら参拝していたので、そこで発見した“龍神池”は、切な萌えな妄想に拍車をかけるよう。まったくもって不謹慎な;

そして、次は壇ノ浦古戦場址ですよ! みもすそ川公園には、新しく義経と知盛像が出来たのですが、伝承通り、知盛は碇を頭上に持ち上げたポーズなのです。
十六夜記影響もあって、あの退廃貴公子の死という印象は薄れるばかりで、壇ノ浦に沈んだ知盛は、NHK大河『義経』の知盛の方がしっくりくる私。ましてや、あのちもに、碇を持ち上げる気力などないはず!(笑)
実に妄想に満ちた笑いを噛み締めつつ、壇ノ浦の波間と関門橋とを眺めるサホ。
この海中には、関門人道トンネルもあるんですよね。デンジャラス度ゼロなのは分かってますけど、どうせならBASARA的に歩いてみたいよなぁ…。けど、絶対、しんどいからイヤと却下されるに違いない……。

最終日、下関から門司に立ち寄る予定でしたが、やはり、関門人道トンネル通過案は却下され、関門連絡船で海峡を渡ることに。
ほんの5分程度の乗船時間でしたが、考えてみれば、これって壇ノ浦合戦っぽくない?と…。こんな風に想いを馳せることが出来るなんて、船にして正解だったかも!
それにしても、船のスピードのせいもあるのかないのか、陸から想像していたより荒波な感じ。ここで戦うなんて、熱い九郎さんだからこそ、八艘飛びの活躍ぶりを発揮出来るわけで、あの知盛にこのシチュエーションは面倒なんじゃ…? ああ、負けるのも納得…(笑) 

壇ノ浦辺りから下関には道のあちこちに白の源氏、赤の平家の幟があったのですが(赤間神宮内はさすがに平家の幟のみでしたけど)、門司港には同じ白と赤の幟も、書かれているのは「源義経」に「平知盛」と大将の名前でして。それを見た瞬間、何やら堪えようもなく妙な笑いが止まらない私。家族にキモがられるのも仕方ありません。
でも、雌雄を決する合戦のライバル大将には、ここはやっぱり遙か3より、タッキー義経と阿部ちゃん知盛の大河的顔ぶれの方が様になりそう。
私の脳内、特には学園抄設定の知盛は、もはや退廃的というよりは怠慢なぐーたら大王なことになってしまっているので、好戦的といっても、それは望美絡みのパッション(笑)の為せる業で、一門の運命を賭けるなどという悲劇的美談に成り得る戦いに挑むなんて有り得なさそうなんですもの。あ、これ、あくまでも学園抄設定のサホ個人の見解。もぞ・にらねーさんのキャラ観とも異にしているかもしれませんが。

旅に出る前は、何とかして壇ノ浦に寄りたいと思案してましたが、買い物やら夜景観光やらもあって、結局5往復はしたような(笑)そして、その都度、妄想の渦に巻き込まれる私。今回は家族旅行であって、萌え目的は余裕があれば…なんていうのが、まるで嘘のよう(笑)
旅行中、ずっと憎いくらいの晴天にも恵まれ、ほんと、あつすぎる真夏の萌えツアーとして、思わぬ思い出作りが叶ったのでした。この止まることを知らぬ妄想が創作活動に繋がれば文句なしなのですけどね(苦笑)

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