以下は「遙かなる時空の中で3 十六夜記」知盛×神子コネタです。あまあまです。
ネタバレ含みますので、未プレイの方、CPにこだわりのある方は回れ右でお願いします。。。

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本当にいいですか?

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「ただいま」
玄関のドアを開けるとバジルの香りが鼻を擽る。
望美は破願して、いそいそとスリッパに履き替えて居間へと駆け込んだ。

「ただいま、知盛」
「・・・早かったな」
望美の元気一杯の声に、ソファの上に寝そべっていた人物が気だるそうに応える。
それでいてテーブルの上にはすっかり美味しそうなイタリアンが整然とセットされているのだから、どんな魔法なんだろうといつも驚いてしまう。

京から勢いで平知盛を連れてきてしまってから紆余曲折はあったものの、「一人暮らし」を両親に許してもらった望美は彼と一緒に生活を送っていた。

「・・・神子殿。なかなかこれは予想外に楽しませてくれる味だな・・・」
初めて手料理を食べてもらった一口目。
味見という言葉を知っているか、と言った知盛の目は――、まっったく笑っていなかった。
「殺されるかも」と本気で背筋が寒くなった望美だ。

それから、何故か気が付いたら知盛がキッチンに立つようになっていた。
無表情で魚をさばいてるのを見た時は、あまりにも怖いシュチュエーションに見なかったことにして実家に帰ろうかなと玄関に回れ右しかけた望美だったが・・・

どうやら料理と知盛は意外と相性がいいらしい。

一緒に行ったデパ地下で、あちらと違って食材が豊富で面白いと、ぼそりと呟いたのが印象的で、知盛がキッチンに立つ動機の大半はそれなんだろうと望美は思っている。
殊にお気に入りらしい香草類をたっぷり使ったイタリアンは食卓に頻繁に登場する。

「どうした・・・」
バジルとトマトのリゾットに舌鼓を打ちながらにこにこと知盛を見る望美に、ちらりと視線をやった知盛はダルそうに寝そべったまま。
作るだけ作って、食べることにはほとんど興味を示さないのも知盛らしいなとは思うが、心配でもある。

「一緒に食べよ?知盛」
フォークに料理を載せて知盛の口元に運ぶ。
豹のような身のこなしでゆっくりと立て肘付いた知盛が笑う。

「・・・今は、お前を目で味わうので忙しい・・・
そう、だな・・・舌では・・・後でゆっくり味わうさ・・・たっぷりとな・・・」

恋をする前から囚われていた艶めいた低音に、帰ってきてからは負けっぱなしの望美なのだった。

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またしても大捏造。
現代に来てからの知盛さんはどういう生活を送るのかなぁと妄想してたらいきなりでてきたキッチン知盛(夢見てるYO!)
意外に彼は仕事はきっちりこなす人なんじゃないかと夢見る腐りきった脳が告げたわけです(笑)
職業はモデル・・・とか・・・
完全なヒモにはならないと思うのですよ。

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