野島伸司脚本より、原案・野島伸司、という作品が好きな私。
キャラが立っているのでキャラ萌えしつつ、でも彼が作るストーリーにはあまり興味がないという感じでしょうか。

そういうわけで、今回は原案・野島伸司のドラマ作品に対する単なる感想。

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「家なき子2」
何を隠そう「家なき子」より「家なき子2」の方が大好きです。
はちゃめちゃなストーリー展開、ありえないよなぁという状況の数々、だけどそこにいる生き生きとした登場人物達…
私が一番好きなキャラは「絵里花お嬢様」――榎本加奈子嬢であります。
榎本加奈子道という道があるなら、私の第一歩は間違いなくこの作品でありました。
完璧ないじめっ子役なんですが、いじめの対象に漢なすずちゃん(安達祐実)を選んでしまった不幸からか、もの凄く空回りしています。
しかもいじめ方が昼ドラも真っ青な前近代的な感じであるので(「真珠婦人」のたわしコロッケ的な…)失笑しまくり。
榎本自身ほとんど初出に近いので演技力も今ひとつ。
野島伸司ということでセリフもかなり面白く「それってギャグ?」という言い回しも多数。
最終的には殺人事件の犯人に汚され、殺されかけるという不幸っぷり。
でもそんな絵里花お嬢様は可愛くて大好きでした。
ちなみにストーリーは、金田一耕助が出てきそうな館を舞台に、現代人な相沢すずとブラックジャックな京本政樹が紛れ込み、遺産相続を巡る殺人事件に巻き込まれる、みたいな話。

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「星の金貨」「続・星の金貨」
主人公が酒井法子さんだと聞いて「あぁ、台詞ないから見られるかも…」と思い見はじめたドラマです。
いや、しかし、酒井法子さんの演技は素晴らしかった…! 涙をスゥっとこぼせる人は是非女優を目指すがいいですよ。この主人公、他人を3倍の愛で包むと10倍の不幸が襲うというキャラでして、もう本当に気の毒…
私が一番好きなキャラは「巧巳先生」――竹野内豊さんです。当時、秀一先生を演じた大沢たかおさんと並んで無名に近かったそうなんですが(…でもロンバケっていつだっけか)、見事な出世作となりました。
無印の方では愛を信じない巧巳先生が主人公・彩と出会い、愛に目覚め、そして色々と方法は間違えながらも愛に生きることを決意する、という素敵な若者を好演。
しかし、無印のファンをどん底に落としたのが「続」――あれ、こういう書き方をすると、某種デスを彷彿とさせますが――彩しか見ていない巧巳先生をこれでもかと不幸が襲い、おまけに愛は手に入らず、遠くから彩を見守るという結末を選びます。
無印のまま終わっていたら「彩は秀一先生のこと忘れて、ちゃんと巧巳と向かい合って幸せになっただろうに」と私も涙にくれたものです(笑)
巧巳先生の好きなところは、やはり基本が自分本位なところです。
好きなら一直線、一途さが間違っているところがたまりません。
子供っぽいし、キレやすいし、でも彼はちゃんと成長キャラとしていい男に変貌していきます。
好きな女は決して自分を愛してはくれないけれど、愛するあなたを100年だけ待ってやろう、という姿勢がすごく好きですね。
「続」での巧巳先生は、身の上に起こった不幸のため、困ったキャラになりかけますが、そこは愛の力で持ち直し、秀一と彩のために生きる男となりました。
こんな都合の良い男、なかなか存在しませんよ、皆さん。
ちなみにストーリーは、大病院の後継者争いを背景に、記憶を失った恋人・秀一を愛の力で自分の手に取り戻そうとする彩の愛の物語。しかし記憶のない秀一には婚約者がいて、彩の不幸は加速度をましていきます…
「続」では秀一の失脚を狙う矢上の陰謀で不幸になっていく病院を舞台に、巧巳の下半身不随、彩の失明という困難が襲いかかり、そのなかで人はどうやって愛を貫こうとするか描かれています。もう、野島伸司節全開です。

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あと「新・星の金貨」では私、弘人が大好きでした。
多分「花より男子」では、類よりも道明寺が好きなんだろうな…なんて分かりやすい…

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