それは突然のこと。1泊家族旅行計画が急浮上しまして。1泊となると近場の温泉に行くくらししかないなぁ…
となると、龍神温泉を熱烈推薦せずにはいられない私!「日本三大美人湯」という、もっともらしい理由を掲げてみましたが敢え無く却下されまして(泣)
けれど、その流れから、那智の滝観光に漕ぎ着けたのですね。那智観光なら宿泊地は自動的に勝浦に決定でしたが、家族的には温泉&マグロ、私的には更にそこに泊まれるというだけで「勝浦宿」な気分にも浸れるわけで(笑)
龍神温泉も捨て難いものの、那智勝浦なイベントは熊野&裏熊野、両ルートともに存在しますし、むしろ、こちらの方が熊野な萌えめぐりが適うという寸法ですよ!

こうして、緑陰の熊野への旅に出たサホ。
京都から乗り換えなしで行ける特急電車を利用したのですが、勝浦までは4時間ほどかかりまして。大阪経由で海沿いをぐるりと回るその路線は、それはそれで熊野ルートっぽさが味わえそうでもあり、存分に妄想を逞しくしなきゃ!と思っていたのですが、私、揺られると眠くなるのです(苦笑)
ただでさえ、前日、非常に気分が悪くてヘンな時間に寝てしまい、お陰で夜中は目が冴えて仕方なく; 体調は薬と気力でカバー出来てましたけど、またしても超寝不足での萌え旅決行(…)
と、いうことで、はっと気が付いた時には、もう窓の外は海…!ああ、熊野入りの瞬間はしっかり夢の中…orz
そこからは、うつらうつらとした状態で白浜駅辺りでは「この向こうに三段壁があるのかなぁ…」とか(笑)そうして潮岬に差し掛かる頃、いそいそと荷物を漁り、取り出すは冷えてないスモモ。ああ、我ながらアホすぎるっ!
もともとスモモ好きなのですけど、1ヶ月くらい前に今年初のスモモを食べた時、十六夜記プレイ後初めてのスモモでもあるのか…と思うと、ほんっと美味で(笑)で、この旅が決まった時、復習に4章だけリプレイして、どうしても、そんな裏熊野気分を堪能してみたくなったのですよ!!
その痛さ甘酸っぱさをしっかりと味わいつつ、潮岬って、束縛orスモモイベもあれば、先生失踪イベもあったりで、私的には本当に美味しい場所だよなぁ…と曇り景色な灰色の海を眺めながら、しみじみ(白龍の傷舐めイベントなんてのは今の今までキレイさっぱり忘れられてました。。。)

ところで、那智の滝を見るなら、セットで那智大社も…となるのは必定ですけど、熊野三山すべてを回るのは時間的に厳しく。でも、那智勝浦駅から特急だと1駅の新宮駅下車の速玉大社なら、余裕で立ち寄ることが出来るなと。
新宮駅はその特急電車の終点でもあったので、初日は速玉大社をめぐって、もし時間があれば、その後、那智観光、無理そうだったら、宿で温泉を楽しむという予定でいたのですね。
新宮に着き、駅前で昼食にした後はすっかり雲間も切れ…。雨よりマシですけど、駅から徒歩15分の道のり、ここまで晴れてくれなくても…。燦々と照りつける太陽を少しばかり恨めしく思いながらも、この暑さはあの真夏の熊野っぽいかな。うん。と、いうことで、前日、あんなにもへばっていた私が一番軽やかな足取りでいられたのは、これまたお約束でしょうか(笑)

目前に朱塗りの鳥居が見えた時は俄然テンションも上がったのですが、…あれ?何だか想像していたよりも、こじんまりしてるような…???
世界遺産ですし“大社”ですし。イメージとしては、どどーんと佇んでいるというか、上賀茂神社とか下鴨神社以上にはありそうだと思っていたのですが…って、ローカルな比較ですけど;
でも、鳥居をくぐると、やっぱり、何というか、こう親しみやすい広さというか。弓なりの参道だったので、余計、そう思えたのかも?
で、その参道に平重盛公のお手植えという梛の木があって「これがそうなのか…」としばし見入ってしまう私。事前にその情報は仕入れていたのですけど、その時、「BASARA」のナギが皆の無事を祈って梛の葉を持たせるというエピソードを思い出したんですよね。あのマンガって平家物語ベースっぽいところもあって、遙か萌えとも重なる部分も多いのですけど、あれって重盛兄上が植えられた梛の葉だったのかな〜、などと思うと、また萌え萌えしてしまいそう…

…って、それより肝心の神殿を拝まなきゃ!と唐突に我に返るサホ(苦笑)
神門を抜け、スチルそのままの景色に感動したのですけど、この境内の広さだと、舞イベントやるには、ちょっと手狭では…?いえ、神泉苑ほどのギャップはなかったですけど(苦笑)
二人が舞った舞台って神殿そのものの中だったりするのかなぁ……と思いつつ、ちょうど団体さんがいなくなったのを見計らい、あのスチルアングルに近いポイントを懸命に探る私。けれど、やはり、写メで撮るにはちょっと難しく…(泣)
如何に写メフレームに収めるか、そちらに気を取られすぎて、あの舞イベント場所というのに、実はあんまり萌え妄想を膨らせなかったと白目青筋になったのは境内を後にしてからのことでした…;

写メ撮影の後、ほしかった牛王宝印をGETしたところで時刻は14時頃。で、携帯で天気予報を見れば、翌日は降水確率100%……
たとえ雨でも、ここまで来た以上、私ひとりでも那智大社は何としても行かねばと使命感メラメラでしたけど(笑)だったら、頑張って、このまま那智観光に行こうと新宮駅へ戻ったのですが、運悪くちょうど那智勝浦行きの普通電車が出た直後…。次の電車を30分以上待つか、15分後くらいに出る特急電車に乗るかのどちらかですね、と改札の駅員さんに言われてしまい。うーん、1駅のために特急っていうのも…;;;
と、そこへちょうど勝浦行きのバスが来たので、ひとまず、それに乗ることにしたのですが、うわぁ、電車の3倍近い運賃なのか…って、特急料金払うことに比べたら安いんですけど、バスだと時間がかかっちゃうんですよねー…。
那智大社とお隣の青岸渡寺は16時頃には閉まるらしく、これじゃあギリギリ間に合わないかも…。電車にしても、そのバスにしても、那智行きのまた別のバスに乗り換えなきゃでしたし。。。
まぁ、今日は滝だけでも見られたらいいかなと妥協モードに入っていたのですが、そのバスの乗り換えは危惧していたほど待たされることもなく。おお、ラッキー♪

バスで揺られながら、熊野古道の雰囲気を体感すべく大門坂を歩いてみたいなぁ…。うーん、でも、今日は時間ないし、明日ひとりで行ってみる…?
――などというのは、所詮泡沫の夢でしかなく(苦笑)大門坂の停留所を過ぎてから、だいぶ進んだ気がするのに(それも結構急勾配あり)、まだ目的地には辿り着かないのですよ。あれー?
そうこうして那智大社参道口を前に到着したのが15時過ぎ。バスの運転手さんにも「頑張って473段上がって!」と激励されたのですが、この階段、かーなーりーキツイ…。実は結構余裕かも?なんて思いながら昇りはじめたのですけど、もう寝不足も祟ってか、半分も昇らないうちに息も絶え絶えで。。。
秋の鞍馬山よりはマシに思うのですが、暑さの分、予想以上に身体に堪えるのかも…。
大門坂も歩いて、この階段も昇って――、などというのは、あまりにも身の程知らずでしたよ…。
休み休みに遠くに見える那智の滝を眺めつつ、あと一息というところで青岸渡寺への分岐点が。母の意向で先にそちらに回ったので、実際、473段は上がってないのですが(数えてないので、増減どちらなのか不明ですけど)、このお寺への階段の方が急な段差ではありませんか…?ひぃぃ
ほんっとにトドメを刺された!な覚束無い足取りで、終いにはお年寄りみたく手摺りを頼るようにしか進めない私は、その昇り切ったところでいただける名水で何とか無事生き返ることが出来ましたよ……(苦笑)

青岸渡寺を詣で、隣接する那智大社に向かったのですが、おお?那智大社も思っていたより、可愛らしい広さというか…。いや、冷静に考えたら、あんな山の中を広大に切り拓くことは難しいでしょうけど。
その那智大社って青岸渡寺とはお隣というか同じ敷地内という感じだったのですね。あの参道の階段をそのまま昇り切っていたなら、スチルどおりの景色が真っ先に目に飛び込んでたのか――と、それを思うと無念な気もしましたが、まぁ家族旅行ですしね。速玉は私の一存でしかなかったですし、これくらいは譲歩せねば…。
それはともかく、その景色に弁さまとの会話とか、新中納言さまなちもとか思い出されて、顔が緩みっぱなし(笑)
また、ひとり、写メ撮影に勤しんでいたのですけど、やっぱりフレームには上手く収まらない!しかも今度は逆光のせいで、何が写っているのかも見えないという罠まで!!ああっ
本当はベストポジションを見つけるまで粘りかったのですけど、時間を考え、泣く泣く断念。重盛公お手上の樟の胎内くぐりもやってみたかったですけどねー…。けど、将臣くんの樟植林が史実に則ったイベントだったとは、この旅がなければ知ることもなかったでしょうしね。その樟を見上げるだけで、ちょっと感慨深かったです。

閉まってしまう前に、慌しく、ここの牛王宝印は買い、那智の滝へとGO!
バスの運転手さんのアドバイスどおり、今度は裏参道を行ったのですが、この季節なのにウグイスの鳴き声が!ただでさえ、弁萌え激しい今日この頃、2章の京邸のウグイスの鳴き声のイベントがあったよなぁ…とムフムフせずにはいられません(危)
いやー、今までウグイスの鳴き声って春にしか聞いたことがなかったですけど、山が涼しいから?それとも年中鳴いているものなのでしょうか?

それにしても、もう16時半を過ぎたせいか辺りに人がいなくて。よく見かける「三重塔と那智の滝」な風景も誰に邪魔されることもなく満喫出来たり、存分に妄想も飛ばせたり(笑)しかも、そのお滝道が昔そのままのものらしくて。大門坂は諦めるしかありませんでしたが、ここで熊野古道を感じられるならちょうどいいな〜♪
浮かれながら、石の階段を下りていたのですが、古のものなので、石のサイズがバラバラなのですよ。段差も決して歩きやすい高さに揃っているわけではなく…。
望美って足滑らせて危うく滝壷へ…の前に、この階段から落ちそうになったのでは…?そして、有川兄弟の肝を冷やしていたに違いない…!
私としてはあの将臣くんの滝イベントは外せぬものですけど、この階段で兄弟揃って支えられるのも絵になりすぎる…(萌)
けれど、悲しいかな、ここで、そんな脳内劇場に支配されていては我が身が危うく…。あんな風に颯爽と助けてくれる幼なじみがいてくれるわけでもありませんしねぇ(笑)

そうして、那智の滝が祀られている飛瀧神社に着いたのですが参道がこれまた下り階段…。
鞍馬の下りもキツくて、山肌に滑りそうにはなりましたけど、あそこは石が敷き詰められているわけではなく。那智山は、ほんっと石に足を取られるというか躓きそうで。転んだら、石の階段ですし、ここの方が酷い目に遭いそうかも…。。。
やっと滝の正面まで辿り着いたのですが、鳥居より向こうは立ち入り禁止なのですね。その脇に拝所があったので、そちらの方にも回ってみましたが、滝壺の方へと降りられるのかと思いきや、更に高いところに展望台みたく、せり出した舞台のようなところでした。鳥居前よりは近くに拝めて、それは良かったですけど。しかし、そこで神様に祈るには、やや妄想にまみれすぎていたような…(笑)

随分、慌しくなってしまったのは残念でしたけど、とりあえず、初日に見たかったものは全部見られましたし。この駆け足的な移動も、考えようによってはちょっとヒノエっぽいかも?などと慰めつつ、鞍馬でも思いましたけど、ヒノエのあの身軽さは、この山がみっちり鍛えてくれたのだろうなぁ…とか(笑)
そんな帰りのバスの中、那智山を名残惜しみつつ、そこここに咲き誇る紫陽花にうっとり。那智山って、紫陽花がすごく多くて!山裾の辺りはだいぶ盛りも済んでましたけど、山頂の方はまだまだキレイで。
夕方の、しかも曇り空の山道という、この少し鬱蒼とした色合いに、その淡い青がまた映えるんですよ〜。っていうか、紫陽花=弁慶→切な萌え雰囲気に包まれるよう…!
旅に出る前は、熊野よりは裏熊野な妄想で支配されそうだと思っていたのですけど、ほんっと、萌えとは己に忠実ですね!(笑)

コメント